107基すべて稼働 風力発電 ユーラス社 最後に芦川ファーム完成

 風力発電国内最大手ユーラスエナジーホールディングス(東京)と子会社の道北風力(稚内)が、2020年から豊富などで建設を進めていた風力発電「芦川ウインドファーム」(12万8800㌗)南側区画が完成し、昨年1月から稼働中の北側区間と合わせ、同社が道北地域の6カ所で進めていた全区間107基の営業運転が14日から始まった。
 道北地域の全6カ所で107基の風力発電施設を設置する道北風力発電事業は、「浜里ウインドファーム」「川南ウインドファーム」「川西ウインドファーム」「樺岡ウインドファーム」「勇知ウインドファーム」に続き6カ所目の発電所となる「芦川ウインドファーム」南区間の14日からの営業運転開始により、今回の発電事業全て完了し、事業の総出力は43万4500㌗となる。
 今回6番目に完成した芦川ウインドファームの南側区間は1基当たり4300㌗の風車31基が建設され、一般家庭約7万6000世帯分に相当する電力を供給する。電力は全て北海道電力ネットワークに売電する。
 道北地域は国内でも極めて風況に恵まれた風力発電の適地である一方、電気を需要地へ送るための送電線に空き容量がないことが課題だったが、ユーラス社などが出資して設立した北海道北部風力送電株式会社が、国の補助を受け2023年4月、大規模な送電網と蓄電池設備を整備したことでこの地域での大規模な風力発電施設の建設が可能となった。
 同社はクリーンエネルギーの普及・拡大を通じ、地球環境保全の一翼を担うとともに地域と手を取りあって発展し、持続可能な社会づくりに貢献したいとしている。