「安全性で矛盾点多く」 放射性施設反対市民会 NUMO報告会前に勉強会

 高レベル放射性廃棄物施設誘致反対稚内市民の会は11日、市立図書館で寿都町、神恵内村の「文献調査」学習会を開き、市民らが19日午後6時から文化センターで開かれるNUMO(原子力発電環境整備機構)の報告会に向けて学んだ。
 北海道に核のゴミを持ち込ませないとする市民の会では、NUMOの報告会に向けて稚内市民の声をしっかり届けたいと勉強会を開くことになり、市民ら約30人が参加した。
 稚内市民の会の東道共同代表が「内容を知ってもらい、報告会で一つでも多くの質問をして頂きたい」などと挨拶。続けて処分事業の進め方、地域住民・周辺自治体に関し主に技術的観点からの3点について説明した。
 東氏は、文献調査を20億円という巨額な交付金で財政困難な自治体に受け入れさせる手法の公平性への疑義▽地層処分について国民的合意がなされていないこと▽住民ではなく市町村長の判断だけで文献調査の受け入れが出来ることなど問題点が多いとして「代表者だけで地元の人の意見を聞いて進めてこなかった」と指摘し、文献調査では地震を引き起こす恐れがある断層帯などの地域が除外されていないことなど、安全性に対する矛盾点などについても話していた。