シカ捕獲にドローン活用 居場所特定し効果発揮
稚内市(農政課)が今冬、裏山で行ったエゾシカ捕獲事業は2回で終了。今季は稚内消防署のドローン(小型無人機)がシカの居場所特定に繫がり効果を発揮した。
住宅地などの出没が相次ぐエゾシカの駆除対策として、雪融け前の裏山でのライフル銃での捕獲は稚内鳥獣実施隊員のハンターら30人が出動し1月26日はメス1頭、2月2日は12頭(オス・メス6頭ずつ)の計13頭(前年12頭)を捕獲した。
担当者によると、1回目は港3の裏山で捕獲を行ったが、雪融けが進んだ裏山は雪少なく移動しやくなったシカが、エサ場を求めて行動範囲を広げ、結果的に捕獲に繋がらなかった。
1回目の反省を踏まえ、1月29日には稚内消防署が西浜4の西浜交流センター広場でドローンを飛ばし、センター裏山に生息するシカの居場所を特定し、2日ハンターがシカがいた場所に入り、捕獲に結びついた。
災害対応として昨年春にユーラスエナジー宗谷から消防署に寄贈されたドローンが初めて現場に導入された。消防の担当者は「赤外線カメラで上空からシカの居場所がはっきり分かり、捕獲に繋がってよかった。署としては行方不明搜索などに活用していくが、今回は現場での良い訓練になった」と話していた。