時の話題 「師走を前にし」

 米大統領選と衆院選後の政局にばかり注視してきたことで他の事を置き去りにしたためなのか、今回のテーマが浮かばない。先週70代になり健忘の頻度が高まったこともあるのだろう。
 先日、7、8歳上のA会社のトップと話す中で「そろそろ先が見えてきましたね」と甚だ失礼千万なこと言うと「まだあと数年は元気でいたいね」と返された。80歳が近くなると終活を考慮せねばならないと軽口を叩いたのだが、この方、偉ぶらず立派な人なので怒ることなく、軽口をやんわり受け流してくれた。筆者にとって人生終盤に得た友人となろうか。
 一匹狼風なことを言い小欄でも書かせてもらっているが、実のところ寂しがり屋で10代以降の節目で良き友を得て肝胆相照らしてきたが、その友人たちも次々と鬼籍に入ってしまい妻と二人で生きて行くしかない―との存念を持ち生活するようになった。
 仕事柄、相手に警戒心が有るので友づくりは難しいと思っていたところ、拾う神ありと立派な人達との交友を得られることは有難いことであり、偏屈を余り前面に押し出すことなく人生送れれば―とこのところ達観するようになった。
 他の経営者同様、目下の心配ごとはボーナスのことであり、あと1カ月後に迫った頃合の支給に向け日がな収支に一喜一憂しているのは事実であり、今更ながらフンドシを締め直している。業績のいかんはトップの気概が大事だと日頃思っているからである。
 冬は雪国にとって停滞期である。会社一丸となるしかない。

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