巡視船もとうら解役 稚内海保 小型だが速力あるさろべつ就役
平成24年に配属された稚内海保の巡視船「もとうら」(325㌧)が老朽化のため12月22日で解役となる。昭和61年に浦河海保から就役して39年の長きに亘って第一線で活躍してきたが、稚内でその役目を終える。
稚内に配属されて以降12年間に海の安全に寄与してきた巡視船「もとうら」は、利尻・礼文からの急患搬送、稚内沖で操業していた漁船や外国船火災の消火作業、航行不能になった外国船の曳航作業などに携わってきた。
現在、高知海保所属の巡視船「さんれい」が12月26日、稚内海保に「さろべつ」として配属される。もとうらの全長67・8㍍に対し46㍍と小型だが、速力35㌩以上(1㌩・時速1・8㌔)と起動力に優れ、もとうらの倍の速力が出る。高速性能と操縦性能の向上、遠隔放水銃による消火能力など海保業務全般で対応能力が充実強化される。
浦河で27年、稚内で12年活躍し間もなく役目を終えるもとうらに網信幸稚内海保部長は「39年間、地域に密着した業務を行い大事な船でした。解役の瞬間までしっかり整備し、何かあれば地域に貢献できるよう気を抜かないで対応していきたい」と話し、新たなさろべつには「速力が大幅に向上し、急患や警備で迅速に対応できる。稚内海保としてパフォーマンスが上がる」と期待を寄せている。