時の話題 「太平洋戦争⑴」
80年前の1941年(昭和16年)12月8日、日本軍はハワイの真珠湾を攻撃し、東南アジアではタイなど英国領に上陸するマレー作戦をもって太平洋戦争は始まった。
翌年6月5~7日までのミッドウェー海戦まで日本軍は破竹の勢いを続けるもその後は43年4月18日の山本五十六連合艦隊司令長官の戦死もあり戦況は悪化するばかりで学徒出陣など国民総動員の玉砕精神で臨むも44年にはグアム、ペリリュー、レイテなどの戦いでも敗走を続け、神風特別攻撃隊を編成するも好転せず45年になると東京、名古屋、大阪など米軍空襲を受け4月7日、日本の国力を総動員し建造した戦艦大和が敢えなく沈没。ドイツのヒットラーが自殺してしまい、8月6日と9日の広島と長崎への原爆投下で同15日の天皇陛下の玉音放送によって日本の敗戦が決まった。
日本と米・英の戦力差は歴然としており戦勝は至難と言われた中、開戦したのは何故か。東條英機ら軍幹部政権の暴走とみなすのが妥当なのだろうが、日清、日露戦争で勝利したという傲りが国際連盟を脱退し、ドイツ、イタリアとの三国枢軸同盟締結に走らせた挙げ句に、敗れるべくして敗れた戦争であったと言えよう。
国家の命運を握るのは為政者であり〝ぼんくら〟がトップに立つと国が滅びてしまう典型が日本やドイツだったということだろう。
翻って今の日本の為政者は大丈夫なのか。優秀な官僚に支えられているといえど最終決断するのは総理大臣である。政治家の劣化が気になる昨今の日本の状況だ。(続く)