消えるザリガニ
中央5の真言寺裏の沢は稚内市の名称発祥の地として知られている。
私は幼い頃より友達とよくザリガニを捕って遊んだものだ。大きな空き缶にワンサと捕ってきて、焚火で煮て食べたことも。食糧難で口に入るものは何でも食べたことがあったが、ザリガニは旨いと思わなかった。
そのザリガニだが、4年前を最後に姿を消してしまった。
春、雪融け水と共に下流に現れ、歩道を歩いていると誰にでも目に付くほどであった。3年前、それがピタリと止まったのである。
気になってダムの上に上がり、バラスを見ると汚れた泥が苔のように付いて水も濁っている。見上げると一番上のダムに十数頭のシカが見えた。
最近、この山頂には外来種の動物が増えているという話も聞くが確かなことは分からない。
水が汚染され自然が壊されると棲息していた動物もいなくなる。悲しいことである。(契約社員東海林英機)