時の話題 「引きこもり」

 引きこもりは30代までの若い人達の問題かなと認識していたところ、40代以上でも推定で61万人以上いることが判り驚いている。
 50代の息子娘さんが80代の父母の介護をする〝8050問題〟が顕在化する中、それとは真逆になる80代の親が50代の子供の生活をみる逆8050問題といえ由々しき事態だ。
 40代以上の引きこもりは絶対数・相当数とも30代までと比べ少ないとはいえ、老いて行くばかりの親が引きこもりの子供の心配をし、少ない年金の中から応分の生活費を宛がわなければならないというのは、これまでの家族のあり方を変えるもので、いびつな事と言えよう。
 引きこもりを矯正するのは容易なことでなく当人の「社会に出ようとする自覚を待たねばならない」などと分かったような事を言う人がいるが、それこそ当人が一歩を踏み出せない原因で、ここは突き放してみたらいかがか。食費を家に入れなければ食べさせないとか厳しく対応してもいいのでないのか。
 高齢化しても親に生活力があるとつい頼ってしまう。その甘えを払拭させるのだ。
 しかし、それも親が健康であれば叶う事であり、病気にでもなり看護や介護が必要になった場合など、引きこもってもいい条件に不測の事態が生じた場合、当人はどうしなければならないのか。
 答は一つだ。社会に出て生活費を稼ぎ親に面倒かけないようするしかあるまい。甘えるのもいい加減にせいと声を大にし言いたいところだが、人間の精神は易々割り切れるものでない。一回の人生、大事にしてほしい。

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