黒字倒産の企業も 道北地方 商工リサーチ支店 11月はサンホテル1件

 東京商工リサーチ旭川支店は、11月の道北地方の企業倒産を明らかにした。稚内サンホテルの倒産1件だけで負債額5億3000万円(共に本紙既報)。
 昨年11月には旭川の老舗宴会場花月観光が破産しており、2年連続し飲食サービス関連の老舗が師走の忘年会シーズンを前に息切れするに至った。
 今年累計は27件。この10年間で最少だった平成28年の26件に続き少なく小康状態にあり、リスケを始めとした金融支援、人口減・少子高齢化による経済規模縮小を踏まえた固定費削減に注力した成果とみられる。
 これで平成23年9月から87カ月連続し一桁の倒産が続いている。
 今後の見通しについて「卸売業・サービス業は人口減や社長、従業員の高齢化という懸案事項がある中、勝ち組と負け組の二極化が進んでいる。零細企業の中には経営改善の遅れから債務超過やビジネスモデルを構築できずに事業の継続を断念した負債1000万円未満の少額倒産がみられ実体経済の縮小が懸念されている。
 最近になり受注が増加している製造業や加工業で原料費高騰や人材確保などでの利益率低下から赤字に陥り、結果的に運転資金を調達できずに黒字倒産するケースもみられると旭川支店は説明している。

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