時の話題 「電気こそ生命線」
今年も残すところ9日となった。1年365日の97・5%を消化しつらつら思うことは月日の流れの速いことで、その速さといったら急流に呑まれた感がするほどだ。
子供の頃や若いうちは無限のようにあるように錯覚した時間も年を取り一時間、一日の短さを知るようになると、時の余りの速さに恐れおののくようになる。
今年も色々なことがあり年と共に記憶も薄れ今起きていることを注目してしまうが、北海道では稚内も停電の憂き目にあった9月6日の胆振東部地震に収れんされるのでなかろうか。
震源地の厚真町から500㌔も離れているので地震の被害はなかったものの、知人からの早期の電話で知った停電も「そのうち復旧するだろう」と高を括っていたが、午前中も復旧せず結局、その日の新聞発行は断念せざるを得なかった。
停電で印刷できず休刊になるのは創業68年目にして初めての事で帰宅してから懐中電灯とラジオで過ごした夜の遣る瀬無さは忘れる事ができないほどであった。
7年前の東日本大震災での福島第一原発事故による電気供給の危うさを経験しているのに泊原発稼働に固執する北電、そして他の電力会社と政府。
電気供給という重大な責務を背負っているのに儲け主義というのか踏襲経営を止めようとしない電力会社に今回の北海道地震は鉄槌を下したのか。
電気のない生活は有り得ず、であるから電力会社には営利より何より確固たる供給と安全を第一義に考えなければならない。