時の話題 「大河ドラマ」

 明治維新の立役者の一人、西郷隆盛の人物像を描いたNHKの大河ドラマ「西郷どん」が16日の放送で終了した。いつぞや近年になく興味深い大河と評した筆者は10数年ぶりに皆勤視聴したものの、視聴率がワースト3と悪かったのは返す返す残念だ。
 子どもの頃から他人のためには死を覚悟して臨む姿は16日の最終回のタイトルにもなった「敬天愛人」そのものだった。一般の大方の人が持ち合わせていないだけに、その精神に惹かれるものがあった。自己犠牲をモットーに辛苦の火中に跳び込み、それまで敵だった人も感服させる様に身体も大きいが懐もでかい西郷どん。
 視聴率について詳しく書くと東日本より西日本が高いとはいえ12%そこそこで、振るわなかったといえようが西郷の故郷鹿児島では30%もあったというのだから未だに英雄視されているのだろう。
 皆勤賞は剣豪宮本武蔵を扱った「武蔵」以来のことで10年以上ぶりとなろう。日曜の夜には公けの席が少ないことも影響しており、来年は現代に更に近くなるので恐らく皆勤賞はなかろう。
 「花の生涯」以降、大河のほとんどを視聴している筆者が何遍見ても面白いのは群雄割拠した戦国時代のものだ。信長、秀吉、家康ばかりでなく野心満々の武士がきら星の如くおり男同士のロマンがぶつかり合う。
 今の世に少なくなった生殺与奪の権を己のものにしようとする男たち。夢成就する者、夢破れる者。それぞれ人生が交錯する戦国の世の興味は尽きない。
 今度は赤穂浪士も見たいね。

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