時の話題 「文化のあるマチ」

 一昨日、エンジェルボイスの創立15周年記念ミュージカルを鑑賞しに行ったが、案に違わず子供達の全員合唱に感涙してしまった。
 高井早苗代表に是非にと誘われた際「(泣き虫爺の)正体がバレるので」と固辞したのだが、高井さんの熱意に絆され行くも矢張り涙が止まらなかった。
 普段、偉そうな事を書き、攻めて来る輩には相当きつい事を書き攻撃するのだが、子供達には孫がいるせいかからっきし弱く地金が出てしまう。
 そんな訳でコンサート終了後の団員の見送りに愛想無く通り過ぎたのだが、言葉を交すとホロリ涙が出そうだったので足早に退散した非礼を謝らなければならない。
 それにしても高井さんの熱情は凄い。あのエネルギーは何処から来るのか。「稚内の子供達に音楽の素晴らしさを知ってもらいたい」とする純真な気持ちが原点なのだろう。
 偶に愚痴をこぼすことがあろうが、大事の前には自分を捨ててもという自己犠牲と、子供のように無垢な直向きさに違いない。
 ミュージカルの方は途中間延びしたところはあったが、友情の大切さをテーマに稚内というマチの様子もちりばめられ、子供達の頑張りが存分に発揮された創立15周年に相応しい内容だった。
 舞台の子供達、そして聴衆になった子供達双方とも得るものは大きかったであろう。
 札響の演奏会に代表されるよう稚内の子供達にとって文化に接する機会があるのはこの上ないことで、いい芸術に触れることは可能性を伸ばす触媒の役割も果たす。文化のないマチは心も荒廃する。

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