時の話題 「島国根性」

 日本の北の果てにある港町稚内。ロシアのサハリン州と40数㌔しか離れていないので定期航路もあり、大型クルーズ船が寄港できる港湾も擁し、基幹産業として水産業がでんと構え、日本人なら一度は行ってみたいという利尻島、礼文島への玄関口にもなっている。
 海の恵みが大きい町である。
 日本海側といえば風が強いため100基ほどの大型風車、そして業者と市が綱引きをしている小型・中型風車も徐々に増えており、「海と風のマチ稚内」は日本国中に知れ渡っている。
 といっても9月の胆振東部地震では福岡と東京の友人から「稚内は大丈夫だったのかい」などとの電話があり震源地から500㌔も離れた北海道のてっぺんにあるのに一緒くたにしているのは「知れ渡っている」ということではないようだ。
 海と風のマチといっても陸のマチと変わらず製造や卸・小売、サービス業など経済活動は行われており、少子化もあって働き手不足は深刻化している。東京だけでなく何処も同じだ。
 この人手不足にあって改正入管法が国会で成立し、外国人労働者の雇用を増やし急場を凌ごうという動きが今後本格化してくる。
 国会の遣り取りなど聞いていると外国人雇用だけに目が向けられているが、家族持ちには子供の教育問題もあり、親子ともども日本語がマスターできず仕事場、学校で孤立感を強めているようだ。
 日本は250年もの鎖国が罷り通ったようグローバリズムと異にする島国根性が歴然としてある。払拭するといってもDNAがね。

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