時の話題 「開戦の日」
きょう8日は太平洋戦争開戦の日、日本軍がハワイのパールハーバー(真珠湾)にある軍港を奇襲攻撃した日である。「ニイタカヤマ ノボレ」。当時、日本の統治下にあった台湾で一番高い新高山に登れとの号令一下のもと日本がとても敵うはずがない米国に参戦した日であった。
日露戦争で当時無敵だったバルチック艦隊を敗り第一次世界大戦でも戦勝国となった日本は、米欧の日本台頭危惧戦略によって軍艦保有で不平等な締結を余儀なくされ、中国東北部(満州)への侵攻国際連盟脱退など孤立化する中、米国の原油が禁輸された結果、原油など資源求め南下政策を推し進めた野心も相俟って米軍など連合国と戦火を交えることになった。
その開戦から4年も経たないのに昭和20年8月15日の終戦を迎えようとは。塗炭の苦しみを舐めていたとはいえ国民にとって「神国日本」の敗戦は断腸の思いだったであろう。
真珠湾攻撃以降も日本軍の勝利は続き南太平洋の島々を押え、大陸ではビルマからインドまで支配下に治めようとしたものの、米軍の圧倒的物量の前に抗し切れず、ミッドウェー海戦、ガダルカナル島などで玉砕的敗戦を続け、その後の沖縄戦、広島、長崎への原爆投下で息の根を止められ昭和天皇の玉音放送での戦争終結になったのだった。
山本五十六連合艦隊長ら戦争の早期終結を説えた人もいたようだが戦争を続け原爆投下という人類史上初めてで残忍極まりない事までしでかした戦争は何をもたらしたのか。平和の二文字を噛み締めるだけでは足りない。