時の話題 「今冬は安値か?」
エレベーターのように上昇と下降を繰り返すガソリン価格。10月12日に今年最高というより4年ぶりに1㍑157円まで上がった稚内のセルフGSの価格は、その高値を付けた以降、下落し到頭140円になった。その差は17円。50㍑給油すると850円も違う。
年の瀬に向い何かと入り用な時、必需品の油が下がるのは家計ばかりでなく運送業界、そして仕事が本格化する除排雪業界にとって大助かりになる。
灯油も道内の価格を左右するコープさっぽろの配送込み価格が全道一高い稚内でも1㍑98円と百円を切る下降基調にある。
安過ぎるとしてOPEC(石油輸出国機構)とロシアなど原油産油国が協調し生産を抑制した結果、原油は上がり続けドバイ原油の先物相場で1㌭(約159㍑)80㌦を突破しそうな騰勢の中、米国のイラン原油の禁輸措置(日本は当分除外されたが)での一層の原油生産縮小が予想された中、サウジアラビアの後継者・皇太子が首謀者されるサウジ体制批判のジャーナリスト謀殺事件によって協調減産の先行きに不透明感が漂う一方、米国内のシェールオイルは増産傾向にあると伝えられており、原油ダブつきが現実化する過程での今回の値下げとなっているようだ。
OPECの集まりが今月6日にもあるような報道がある中、ガソリン大消費国米国のトランプ大統領が減産=価格上昇に警鐘を鳴らしており、同じ大消費国の中国も原油下落は歓迎している。これら国際情勢を踏まえると今冬のガソリン、灯油など価格に再上昇の気配がないようである。