時の話題 「十二月師走」

 本紙の昔からの記事など読むことがないのだが、この1週間の小欄を見ていたところ、外はしんしんと雪が降っており、つい冬の風情を暫し楽しんでしまった。
 こう書けるのもここまで積雪がなく雪かきの苦役から解放されているという心の余裕もあったのだろう。風もなく空から真っ直ぐ降って来る光景に束の間安らぎさえ覚えた。
 降るものが降らないと業者にとっては上がったりだろうが、我々市井に住む者としては有難い。有難ついでにこれまでを振り返る余裕さえ出てくる。
 一旦、運航休止の発表があった日ロ航路がサハリン州の熱意もあって時期は短かったものの運航できたことは吉事であったが、みなと南極まつりの大花火大会に酔いしれ、御先祖さまを迎え再び送った途端のブラックアウト(全道停電)には肝を冷やした。
 地震の震源地の胆振東部(厚真、安平、むかわ)など札幌含め周辺は強震度だったので山肌や建造物破壊、液状化現象があり大変だったろうが、地震の直接的被害がなかった稚内など震源から離れた所では停電が発生し、復旧までに12時間以上も経過したため本紙はその日の発行を断念するなど多方面で被害があり後遺症も残った。
 ホテルの予約キャンセルは相当数に及び、稚内駅至近のサンホテルがキャンセルが引き金になり倒産に追い込まれたのは最たる痛恨の出来事だった。
 好景気の源・民間企業の活力は萎んでおりこの先お正月を迎えようというのに大丈夫なのか。この体たらくで守勢一方に追いやられているのが気に懸る。

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