時の話題 「酪農ヘルパー」
稚内農協傘下酪農家の農休日が拡大するにつれ増えてきたヘルパーの出役日数が昨年度、前年度に比べ1割強も減った。農家のニーズは高いのだが、ヘルパーが足りず手が回らなかったというのが実状のようだ。どこもかしこも人手不足が顕在化している。
機械化されてきているとはいえ牛を育て乳を搾り、牧草など給餌しフン処理などする酪農家の仕事は過酷である。その休む暇がない仕事に農休日を設け旅行などしてもらうのを目的に、稚内農協では27年前の平成3年にヘルパー制度を導入。酪農家が休んでいてもヘルパーが代わりに一日の仕事をしてくれるので、平成28年度は利用実績日数が過去最多の2805・5日まで延びるも昨年度は2466日と12%の406日減ってしまった。
年度当初9人いたヘルパーさん(専任)が途中に3人減ってしまったことでニーズに対応できなくなったようである。
このため今年度は出役を1925日(専任ヘルパー1400日、補助ヘルパー525日)の計画に抑えたところであった。
ヘルパー組合事務局の稚内農協営農指導部では「計画した出役数は現態勢で無理なく出来るもの」としているが、葬儀や病気・ケガなどでの緊急出役が昨年度、前年度の200日から333日に増えているのでヘルパー増員が課題となろう。
しかし今、どの職種も人手不足の状況にあり求人しても応募がないのはヘルパーとて同様である。
稚内酪農にとってヘルパーは欠かせない。過剰労働なきよう適切な稼働求めたい。