時の話題 「組織のありよう」

 日大と関西学院大のアメリカンフットボール交流戦でパスをし終えた関学のクオーターバック(QB)に日大の選手が後方から危険なタックルをしケガをさせた問題は、ケガした関学生の親、そしてケガさせた日大選手が記者会見を開き、事の顛末を語るという異例の展開をみせ、日大アメフト部の監督、コーチだけでなく日大自体の事後対応にも批判が噴出している。
 このような事件が起きると組織というのは当りさわりなきよう努め、だんまりを決めこむ側と、素早く反応し謝罪する側とに大きく分かれるようだ。
 今回のタックル事件では加害者の日大が早急に対応しなければならないのに、遅い対応に業を煮やした加害者の選手が会見し、その以前には被害者の父親が会見するという事態になり、アメフト界というより屈指の私大である日大の無責任さが露呈された。
 小欄でいつも指摘する何か事があった時のお粗末な対応は大きな組織にこそ多いようである。
 大きいといえば国の最高機関である国会はどうなっているのか。食言しているのは違いない安倍さんを総理・総裁の座から引きずり下ろし他の議員に代えられない自民党、蜂の一刺しをできない野党と国会議員の腑甲斐なさが目立つ。
 伝統か何かは知らねど永々と築かれてきた組織というのは内部の人間が思うほど強固なものでないということである。組織には常に新しい血が必要だということでもあり、伝統や踏襲への捉われ過ぎは瓦解への第一歩となろう。肝に銘じたいものだ。

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