11月でマルハニチロ宗谷工場閉鎖 70余年の歴史に終止符

 マルハニチロ北日本(釧路)は17日午後、宗谷経済センターで会見を行い、カニ缶詰を製造している宗谷工場=恵比須2=を11月に閉鎖すると発表した。
 アラスカ産やロシア産のタラバガニの輸入減少に加え中国など東南アジアでカニの需要が高まっていることを受けカニの仕入れ価格が高騰して赤字経営が続いており、経営効率化を図るため宗谷工場の生産を9月末でストップし富良野工場に業務を移管する。
 正社員と契約社員合わせ50人の従業員は道内外の工場に転勤となり、再就職する人には支援していく。
 宗谷工場は昭和21年に前身の旧日魯漁業函館支社稚内事業所としてスタートし平成18年にオホーツクニチロと統合。平成22年に道内や青森地区の子会社との合併により現態勢となった。
 宗谷工場はタラバガニ、紅ズワイガニを原料としたカニ缶詰事業を主力商品に、ピーク時の平成23年に19億2500万円あった売上は、昨年9億6900万円と往時の半分にまで落ち込んでいた。
 閉鎖する工場の売却を検討しているマルハニチロ北日本管理部は「稚内市と相談しながら進めていきたい」と話していた。

コメントを残す