空船で食材輸出 北友ストアー15日にネベリスク港へ
ロシアとの貿易を20年以上行っている北友ストアー(末広2)は15日に稚内とサハリン州ネベリスク間でウニを運搬している貨物船を使用してサ州へ食材を輸出する。
ユジノサハリンスク市にある大型ショッピングセンター内の業者からインスタント味噌汁、醤油、トウモロコシなど500㌔分の注文を受けての輸出で、これまでオーダーがあった際は独自にチャーターした船で稚内や小樽港からコルサコフ港を経由して運んでいたが、今回はネベリスク港から定期的にウニを輸送している貨物船を活用し、稚内港で荷揚げ後に空となった帰り便を利用して荷物を運ぶ。
ネベリスク港への輸出は税関手続きなどの問題で、これまで稚内から輸出した実績はなく、空船の帰り便での輸出が上手くいけば今後の物流促進のきっかけになるとした吉川勝社長(64)は「向こうの港に到着後、陸路でユジノに運び税関を通すことになっているが相手がロシアなのでスムーズに行くか分からず荷物が送り返されるなどリスクはあるが、これが成功すればチャーター船費用など輸送コストが抑えられる。荷物が集まれば定期的にサ州へ輸出することが可能となり、やってみる価値はある」と期待を寄せている。