時の話題 「物作り人作り」

 企業が成功するか否かは人材が大きな役割を果たしているのは論を俟たない。稚内でも信金さんのような大きな所から小社(プレス社)のよう10人足らずの正に小さな会社に拘らずトップを含めた人材が成否を左右する。旧聞に属するが先月27日あった稚内信金主催の特別セミナーを聴き改めて強く感じた。
 増田理事長が経営者として尊敬する方を講師に迎える特別セミナーでは5年前の日東建設(雄武町)の久保元社長はじめる為になる話を拝聴でき楽しみにしているが、今回の「SOMES(ソメス)」ブランドで知られる国内唯一の馬具メーカーで皮製品製造・販売で高度な技術力と信用を誇るソメスサドル㈱(本社登録地歌志内市)の染谷昇社長の講演には、もの作りに欠かせない人作りの神髄に触れ、1時間半に亘った講演時間が短く感じるほどであった。
 2006年には経産省から「明日の日本を支える元気なモノ造り中小企業300社」に選ばれ東京青山店を開設。2年後の世界の首脳が集まった洞爺湖サミットで贈呈される記念品に選ばれ、昨年は銀座店を4月20日にオープンしたというソメスサドルの企業理念と行動基準には共感する点が多々あり、講演終盤での「安定期の改革は難しいものがあるとはいえ、人材を育て地道に技術力を磨いていかなくては成長はないと思い日々精進しております」との言葉は重いものがあった。
 進取の精神と歴史を大切にする企業魂の醸成。絶えることなく努力を続けてきた事の証しなのだろうが、日々研鑽というのは出来るようで出来ないものだ。

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