絶滅危惧種の珍鳥飛来 大沼にクロツラヘラサギ
世界的に絶滅の恐れがある渡り鳥クロツラヘラサギが7日午前、大沼で確認された。
ヘラ状のくちばしが特徴で、朝鮮半島西岸の離島などで繁殖し、冬場は台湾や香港に渡り越冬するクロツラヘラサギは、日本では九州など暖かい地域に飛来するが、北海道で確認されるのは珍しく、世界での生息数は約4000羽とされ、環境省のレッドリストで「絶滅危惧1・B類」に指定されている。
7日午前8時過ぎ、野鳥監察をしていたバードハウス常勤ガイドの遠島幸吉さんが水門近くの水辺で、くちばしを水中に入れエサを探しているクロツラヘラサギを見つけ写真に収めた。
遠島さんは「過去に大沼に飛来した記録は残っているが、写真撮影は今回が初めて。暖かい地域にいるはずなのに北海道まで飛来するのは本当に珍しい」と話していた。
6、7の両日は、ヒマラヤなどで繁殖し日本には渡りの途中で稀に飛来するツバメチドリも確認された。