小型風車条例には安全・普及二段構えで 市が市議会民文委で説明
小型風力発電施設建設の普及を受け、市は26日に開かれた市議会民生文教常任委員会で稚内市の小型風力発電の建設及び運用の基準に関する条例案を提示した。
再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT法)で大型風車の1㌗22円に対し、2倍以上の55円となる小型風車は全国で急速に建設が進む一方、住宅地など近い場所での建設で騒音や安全面への不安などで住民とのトラブルが生じている。
稚内でも各所で建設が進んでいるとした古川環境水道部長は、市が制定を目指す条例について、発電容量が20㌗未満の小型風車建設は住宅地などから100㍍以上、5㌗未満のマイクロ風車は50㍍以上離す。建設に当たっては地域住民への説明、感電事故など防止のためのフェンスや柵などを設置しなければならないなどと説明。市民からの意見(パブリックコメント)を11月17日まで募集し環境審議会を経て条例化を進めるとした。
佐藤議員(日本共産党)から「どんなものを参考に案を作成したのか」との質問に、古川部長は「騒音など国が示しているものを参考に市民と地域の安全を確保するため案を作っている。再生可能エネルギーを進めたいという思いもあり両立を図っていきたい」と述べた。
午後からの委員会で市教委は、樺太資料展示施設整備に向けて、通年で見学ができるよう副港市場2階の元居酒屋スペースを活用し来年5月末にも旧樺太関連の資料を展示する計画にあることを明らかにした。