人手不足深刻化 商工会議所合同部会で悩み相次ぐ 解消向け建設的意見も

 稚内商工会議所の合同部会(今月12日と20日開催)が終わり、事務局が出席した会員の意見をまとめ明らかにした。この中で人手不足が深刻化していることが浮き彫りになった。
 「求人するも厳しい状況。技術伝承には時間を要するので早く若い人を採用したい。技術者の高齢化が進んでいる」(建設・工業)「外国人技能実習生制度を現状に合わせ見直す必要がある」(水産加工)ほか▽労働力不足は少子化が拍車を掛けているので女性や高齢者が働きやすい環境を作る▽高校生に長期のインターンシップを実施し職業観を養ってもらう▽高校・大学、産・官で人材育成に向けた組織を作るとよい。例えば建設業では高校で建設関連の授業をし大学でも科目を設定するなど出来ないか―などと、人手不足改善に向けた対策の取り組みを求めた。
 若手労働力の減退には「稚内で専門知識や資格が取れず、高卒者が稚内を離れる原因になっている」とし、「地方に進学した若者のIターン、Uターンに向け支援窓口の機能を強化すべき」との意見もあった。
 ほかに観光客が増えていることから「泊食分離」を進め、夜の繁華街に繰り出す仕組みを講じること、冬季の航空機就航率向上に向けレーダーや滑走路の新設など望む声もあった。
 稚商としては人材確保・育成については各会議所の要望を聞いている北海道商工会議所連合会が地元学生のキャリア教育、インターンシップ充実、外国人技能実習制度の対象業種拡大(人数枠の拡充、再入国制度など)など国や道に要望しているところであり、改めて人手不足に関し対処していきたいとしている。

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