衆院選あす投票 北海道12区 三つ巴戦制するのは

 衆院選の投開票が22日行われる。台風が近付いている沖縄の島々などで前倒し投票しているが、開票結果の大勢は22日中に判明する。
 大新聞の予想通り自民、公明の与党が定数(465議席)の過半数(233議席)を大幅に上回るのか、安倍政権の批判票の受け皿として立憲民主党、希望の党、日本維新の会、日本共産党など野党が伸長するのか。
 北海道では比例(定員8人)と小選挙区(定員12人)で自民党と立憲民主党が鍔迫り合いを演じており、その趨勢ははっきりしない。
 小選挙区12区(北見、網走、紋別、稚内など)には自民党前職の武部あらた氏(47)、希望の党新人の水上みか氏(35)、日本共産党新人の菅原まこと氏(44)が立候補し今月10日の公示以来、熾烈な選挙戦を展開してきている。
 武部候補が他の2候補を離し優位に立っているとの下馬評あるものの、新たに選挙権を得た18、19歳の若者、浮動票の如何によっては断じれるものでなく、武部陣営は油断なく、水上、菅原両陣営は逆転を―と最終盤の選挙戦に鎬を削っている。

「武部陣営」

 武部候補の宗谷選対事務所は、3期目の当選を目指し「必勝」の2文字に向けて最後の追い込み。支援者の結束で活気付いている。
 事務所内には自民党幹部からの「祈 必勝」の為書や関係団体からの推薦状が壁一面に張り出されている中、中田伸也選対本部長は「突然の解散で短い期間でしたが支援者は勿論若い人たちにも広がるように活動し一歩ずつ手応えを感じている」と話す。
 有権者の反応について「管内全てを回ることができ本人も党や政府の役職を経験してきたことが自信に繋がり、遊説などでも有権者から納得できるとの声が寄せられている」と話す一方、緩みは禁物と気を引き締め、1票1票確実に積み上げたいとしている。
 無党派層や若い世代に対し「地域の実情を熟知している候補の政策を知って頂きたい」と支持を訴えていた。

「水上陣営」

 水上みか候補の宗谷選対事務所には「祈・必勝」と書かれた為書を張り出され、支援者たちが最後の追い込みを行っている。
 磯部拓也選対本部長は「厳しい戦いであることに違いないが、水上氏が切り開いた新しいネットワークで少しずつ支援者が増えているようだ」と話す。
 前回衆院選後、2年余りの期間で道12区の地域を飛び回った甲斐もあり、水上氏の人柄で支援者が増えたとし、希望の党自体のイメージで支援してくれている人もいるようだと期待を寄せている。
 磯部支部長は「森友・加計学園問題を抱える安倍政権一強を何とかしたい。皆で政治の流れを変える1票を投じてもらえるようお願いしたい」と力を込めた。

「菅原陣営」

 菅原候補の選対事務所は「国民の暮らし、平和を守るために日本共産党に頑張れとの声が2年前の選挙の時より多い」と勝利に向け突き進む。
 公示後は枝幸、幌延、稚内など宗谷管内の30カ所以上で街頭演説し暮らしを守るため消費税10%中止、戦争法を廃止し憲法9条を守る北朝鮮問題の平和的解決の3点を強調し訴えてきた候補の思いを聞いた人からは「増税すると生活が苦しい。平和を守るために共産党が必要」と支持の声が広がっている―と安藤秀明選対本部長。
 10日公示以降の選挙戦を振り返り、選挙戦後半から支持の手応えを強く感じる。安倍さんが恐いのは共産党の1票で、今の政治を変えるため最後まで全力で戦い抜く―と運動員は気を引締めている。

期日前投票数
 22日の衆院選投票を控え、道選管宗谷支所は20日までの管内の期日前投票状況を公示した。
 稚内市3735人、9町村合計7637人の1万1372人。有権者に対する割合は稚内市12・49%、町村29・54%。
 前回平成26年12月の衆院選投票2日前に比べ稚内市700人、9町村合計986人の1686人増。

坂本道議管支所長が談話
 22日の第48回衆院選投票日を迎えるに当たって坂本道選管事務局宗谷支所長(宗谷総合振興局長)は次のような談話を発表した。
 有権者の皆様にはテレビ・ラジオによる政見放送や選挙公報を通して各候補者や政党等の施策に接してこられたことと思います。
 投票参加は、この国の主権者として、政治に自らの意思を反映できる貴重な機会です。
 次代を担う若い皆様をはじめ、道民の多くの皆様が一つひとつの政策をよく考え、日本の将来、そして、ご自身の明日につながる大切な1票を積極的に投じられるよう、切に願っております。

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