植、日下さんに栄誉 秋の危険業務叙勲 共に瑞宝単光章に輝く

植 修一さん

日下 留蔵さん

 秋の危険業務叙勲受章者が発表され、稚内から元自衛官の植修一さん(67)=西浜1=が防衛功労で、元稚内消防署長の日下留藏さん(82)=こまどり1=が消防功労でともに瑞宝単光章に輝いた。
 豊富町出身の植さんは、父親の薦めで自衛隊に入隊。昭和43年に陸上自衛隊名寄駐屯地第3普通科連隊を振り出しに、稚内に転勤してからは旭川地方連絡部稚内募集事務所で5年間、稚内自衛隊駐屯地の第301沿岸監視隊に9年勤務し、平成16年准陸尉として定年退職した。
 元々体力に自信のあった植さんは、名寄勤務の折、厳しい演習など終わっても苦にならず楽しい日々を送っていたと振り返り、稚内に来てから監視隊として宗谷海峡の業務に当たったが「何事もなく職務を全うでき、平和が一番ですと実感しました」と話していた。
 今回の受章は「嬉しく、光栄なことです」と話していた。
 稚高卒業後、日下さんは人の助けになる仕事がしたいと、昭和29年、稚内市消防署に消防士として奉職。警防課長などを歴任し昭和63年から7年間、消防署長を務め平成6年に定年退職した。
 39年間の勤務で昭和50年代に緑地区で家族3人が亡くなったガス漏れによる火災、恵比須地区の水産会社の火災で後輩の消防士1人が亡くなったことなどあったと振り返り「これらを経験し消防士として市民の生命、財産を守ることをモットーに職務を全うできました」と。
 昔は年間40件近くの火災があり、仕事を引退し火災が少なくなったとはいえ、消防出動のサイレンを聞くといつも気にかけているという日下さん。今回の受章には「自分には光栄なことですが、消防一筋でやってこれたのも職場と消防関係、妻の悦子や家族の支えがあり仕事を全うすることができました」と感謝していた。

コメントを残す