時の話題 「恵比須町内会50年」
恵比須町内会の創立50周年記念式に招かれ出席した。高校生まで恵比須地区に自宅があり、子供の時分には〝縄張り〟だったこともあり感慨深く臨ませてもらったが、住民の連帯を感じた祝賀会は楽しませていただいた。
小川文三町内会長が式辞の中で往時の半分位までに世帯数が減ってしまったことを憂いていた。実家が恵比須4から萩見5に移転したよう昭和50年代以降の南、東地区の人口移動は凄まじいものがあり、住民が沢山いることで商売が成り立っていた個人商店も何時しか無くなってしまい、あれだけあった水産加工場も粗方姿を消してしまったというのが恵比須含めた北地区の町内の今の姿だ。
水族館近くにある土産品店まで車を運転する時の懐かしい町並はほとんど変わらず、そういうことでは筆者の稚内の原風景である。
記念式には町内会長を長く務めた岡本亀美さんも出席しており、池田昭良さん、小川文三さんと共に市長感謝状を贈られていたが、話をすると壮健そのものであり、祝賀会の最後に「亀さん何時までもお元気でね」と言って別れた。
人口移動によって南、東地区が稚内の中核のような感あるものの、父祖伝来の土地を守り恵比須、ノシャップなどに住んでいる市民も歴としており、ツルハやホーマックニコットが新たに進出したよう購買力は健在で、公務で出席が遅れた市長もその辺りを祝辞で述べていた。
向こう三軒両隣りの住民の近しさも感じられた式典で、地域を守るんだという住民の気概に触れられたことは何よりだった。