時の話題 「NHKスペシャル」
NHKがスクープとしてPRしていたので10日夜のNHKスペシャル「沖縄と核」を視聴した方が多くいたであろう。戦後、日本に沖縄が返還された昭和47年まで島内米軍基地に1300発もの核兵器あったこと、そして地理的に遠いキューバ危機(昭和37年)の際沖縄の核ミサイルは中国に向け発射の準備をしていた―など数々の事実に仰天してしまった。
安倍首相の大叔父に当たる佐藤栄作首相が成し遂げた沖縄の日本本土復帰の際に密約があったとされるのは周知の通りで我々国民は朧げながら沖縄での核の存在は認識していたが、放送されたよう1300発もの核搭載ミサイルがあったとは。マスコミの使命とはいえ胆力を持ち放送したNHKに讃辞を送る。
前会長の時、政府に迎合するような報道姿勢発言があり訝しく思っていたNHKだが、歴然としたマスコミ魂には敬服するものである。記者が米国に飛び当時沖縄基地にいた隊員何人かの評言を取り裏付けとした事は記者は「トロッコでなく汽車であらねば」ということの証しであり、我が意を得たりである。
英語など外国語を流暢に話す、国際世情・金融に造詣が深い、経済のマーケット事情に詳しい等々、NHKなど含め中央のマスコミに地方のマスコミは到底敵わないところはあるものの、悪を憎み市井に目線を置く姿勢に何ら劣るものはなく、マスコミというのは看板でなく個々の能力だと、自負している筆者にとって今回だけでなくNHKスペシャルには度胆を抜かれることが多々ある。故にNHK一筋になる。