時の話題 「FDA運航」

 FDA(本社・静岡市)の今年の運航が10日で終わった。昨年の往復336便、搭乗客1万9500人からは便数、人数とも若干減る318便、1万9000人(速報値)だったが、稚内、利礼両島など北宗谷観光に果たした役割は途轍もなく大きかった。
 全日空(ANA)の関西便、中部便夏季就航が休止された平成25年、果敢にも稚内運航を始めたFDA。1年目は35便、2300人だったが、翌平成26年は100便、6700人、27年214便、1万3500人と倍増し昨年は2万人まで一息というところまで実績を積み重ねてきた。
 定員84人のFDA機による稚内行きは熊本、鹿児島、山陰、東北、そして名古屋の人たちにも人気が高く、搭乗率は採算ラインを超える80%に達し、稚内観光の根強い人気のほども窺わせた。
 10日の最終便の見送りを終えた青山副市長がFDAの運航に感謝すると共に観光客がリピーターとして稚内など北宗谷への再訪を期待していたのは尤もなことであり、稚内市や観光協会など関係者ばかりでなく我々市民もFDAと搭乗客には感謝申し上げたい。
 夏季はANAも機材を大型化し日2便に増便しており、新千歳便を加えると稚内の航空網は地方都市の中でも有数なものがあろう。
 来年以降はこれまで以上に北宗谷のイベントに加え、日本海に沈む夕日、コンブ漁、着物でおもてなし事業など多岐にリンクさせた送客をするなど観光立市当初から成熟した稚内観光の力を見せなければならない。
 やってなんぼでしょの気概が大事だ。

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