エゾシカ対策で吹き矢捕獲 9月議会 市長が一般行政報告
9月定例市議会は12日から29日までの日程で始まり、初日は工藤市長がエネルギーの地産地消に向けた取り組み、エゾシカの緊急捕獲、医療と健康のまちづくり応援団など6項目について一般行政報告した。
地産地消事業は道からの認定で平成33年までの5年間で最大5億円の補助を受け、稚内市が所有する風力発電から得た電力を公共施設に供給するモデル事業を推進する。将来は再生可能エネルギーで得られた電力を公共施設だけでなく、市内の事業所や一般家庭にも供給拡大することを目指していると述べた。
エゾシカ対策については計画的な捕獲を行っているものの、市街地での出没が多く、今年5月に富士見地区で実施した緊急捕獲では22頭を捕獲。その後も目撃されている個体数から想定し更なる捕獲対策が必要と考え、銃が使えない市街地での捕獲方法として、麻酔薬を用いた吹き矢による使用が有効であると判断し関係予算を上程させて頂いた―とした。
先に結成された医療と健康のまちづくりの応援団については、住み慣れたこのマチで、市民の皆さんが元気に住み続けられるよう応援団の活動を軸に、医師ら関係者と共にオール稚内で取り組み、地域医療の充実に繋げていきたい―と述べた。
そのほか友好都市の鹿児島県枕崎市と沖縄県石垣市、ネベリスク市との記念事業の報告ほか、総勢450人が参加し2年ぶりに行われた稚内市総合防災訓練を踏まえ今後も実践的な訓練で市民一人ひとりの防災行動力を更に高めていきたい―とした。
9月議会には一般会計16億6625万5000円の予算案を計上し、補正後の総額は462億751万2000円に上る。