高木医師ら越冬体験 日本雪氷学会道支部が地域講演会を開く
日本雪氷学会北海道支部主催の南極観測と生活をテーマにした地域講演会が10日午後、市立図書館で開かれ、訪れた市民30人は未知なる南極観測について耳を傾けた。
平成18年以来2回目の講演会では、第21次(昭和54~56年)、第28次(昭和61~63年)南極観測越冬隊員として参加した高木知敬市立稚内病院地域連携サポートセンター長が、みずほ基地とあすか基地の越冬生活について、36次(平成6~8年)と第44次(平成14~16年)の越冬隊に参加した北見工業大学の亀田貴雄教授が、ドームふじ基地での生活や観測についての実体験を話した。
昭和基地から約1000㌔離れた内陸にあるドームふじ基地で採取した氷で、過去72万年の地球の気候変動や近年の温暖化との関わりについて、亀田教授は「将来の気候変動は不明であるが、温暖化対策と共に農業などの寒冷化対策も重要になる」と話し、参加した市民らは南極観測の重要性を身近に感じていた。