時の話題 「市役所建て替え」

 稚内商工会議所が先日、市に対し要望した中で市役所庁舎の早期建設という項目があった。一見頑としている建物だが、昭和42年竣工され震度6程度の地震で倒壊する恐れもあるという耐震性のない老朽化建築物であり今回の要望は時宜を得たものだ。
 大地震があった場合、災害対策本部にならなければならない市役所が倒壊してしまっては洒落にもならない。今回、何時起きるか判らない大地震に備え、改築の気運を醸成しようとする心持もあるのだろうと推察する。
 ただ市役所改築は中央アーケード街再開発、中でも稚内信金本店の建て替えとも関係してくるのでないのか。
 信金本店は昭和46年5月に建てられたので46年経ち、そろそろ建て替え時期を迎える。市役所、市立病院、稚内駅に近く曾て栄えたアーケード商店街の一角にあり、ある意味、稚内の中核的な建物として存在しており、移転改築といっても、せいぜい前の神社下にあった場所から移転したように、現在の本店近くに建設するのが妥当なところか。
 建て替え時期を迎えている市役所と信金本店。稚内の顔ともいえる2つの建物の改築に当たっては土地の問題やアーケード街の再開発含め連携した取り組みが必要になるのに違いない。
 商工会議所は市役所の改築含めた構想を地域戦略プロジェクトとしてまとめており、信金本店の改築も俎上に載るだろう。2つの建物は投資額、それに伴う経済波及効果も大きく、将来の稚内の街づくりにも深く関係してくる。大胆かつ慎重に進めてほしいものだ。

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