土砂崩れと津波想定の避難 稚内市防災訓練 450人参加し2年ぶり実施
稚内市総合防災訓練は3日、保健福祉センターと航空自衛隊稚内分屯基地で行われ、市や自衛隊など関係機関はじめ、地域住民ら450人が参加し災害時の避難や対応を確認した。
市民の防災意識を高めるため隔年開催している総合防災訓練では昨年9月の大雨による土砂崩れなどの被害発生を受け、午前は土砂災害を想定し行われ、今年2月に新たな津波被害予想が北海道から発表されたことから午後は地震津波を想定した訓練が行われた。
保健福祉センターでの訓練は午前9時、大雨による土砂災害警戒情報の発表を受け、避難指示発令で避難してきた南二、三の町内会の人たちが避難所で段ボールを使用し簡易ベッドを作製、市や自衛隊などによる住民への給水活動や炊き出し訓練などが行われ、参加者は有事に備え真剣に取り組んでいた。
午後2時からは地震・津波を想定した訓練があり、日本海側で大きな地震が発生し大津波警報が発表されたことを受け、防災メールなどで避難指示が出された恵比須、ノシャップの住民100人=写真=が自衛隊稚内分屯基地の高台に避難した。
昨年の大雨では保健福祉センターに最長で9日間、避難生活した住民がおり、新たな津波予想で第1波がノシャップは8分、恵比須は10分で到達することを踏まえ、訓練を終え青山副市長は「災害はいつ起こるか分からず日頃からの心構えと準備が必要」などと話していた。