時の話題 「サケ定置網解禁」

 年を取ってからニシンなど焼いても何しても食することができない魚が増えてきた。しかしサケだけは焼いても汁にしても大好物で、その秋サケ定置網漁が解禁された。
 宗谷管内では先ず日本海陸網で解禁され33匹と甚だ少なかったものの初水揚げされた。これから沖網、オホーツク西部(宗谷~枝幸)の陸・中・沖網の操業も始まる。銀鱗躍るとよく言ったもので豊漁を願うばかりだ。
 地球温暖化により逐年、北海道周辺の海水温が上昇しており、定置網漁解禁当初の9月上旬にかけては沿岸寄りの水温が高いためサケも沖合を来遊し漁模様は上向かないが、今年は少しばかり事情が違うようだ。というのは太平洋を北上している台風15号が本道に接近し海が攪拌されることで沿岸の水温が下がりサケの母なる河川への回帰行動が盛んになることが予想されるからである。
 沖合を素通りするよりも河川に戻って来る割合が高ければ自ずと漁も上向く訳で、この仮設が正しいか否かは10日も経てば判るであろう。
 サケが毎日、見込みから外れないのは稚魚放流事業が奏功しているためだが、稚魚放流の際の海の環境が悪ければ生き延び3、4年の成魚になる前に死滅してしまう。今年の管内への来遊予想は悪くないだけに好漁が期待できよう。
 サケ定置網漁はホタテに次ぎ大宗をなすものだけに、昨年のような台風直撃なきよう願っている。
 ホッケなど高騰する魚類が多い中にあって、物価の優等生然としてサケはどの食卓にも欠かせない。

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