時の話題 「2つの不作為」

 森友学園に国有地が破格の安値で売却された問題の国会答弁で知らぬ存ぜぬを貫き通し財務省の担当局長から国税庁長官に栄転した佐川宣寿氏(59)が長官就任の記者会見を行わないことになったという全国紙や道新の記事を読み、今更ながらだが公僕として向き合うところを履き違えているとの印象を強く持った。
 報道によると、森友学園に関する質問があるだろう会見を避け「国税当局に課された課題に取り組んでいきたい」などとのコメントを発表したとのこと。この方、自分のした仕事(国会答弁のこと)にプライドがないのか?その仕事に矜持があるなら堂々と受けて立つべきであり、心の底に今回の国税庁長官就任は論功行賞との報道が一部であったが、御本人もそんな風な後ろめたさがあるのか―と感じた次第。それにしても向く方向が違う。
 こんな人が国民から税金を徴収する役所のトップというのだから地方の税務署職員も大変だ。会社(稚内プレス社)は別にして、筆者個人は税金支払いを拒否するので納付書を送付しないでほしい。
 それともう一つ気になる記事があった。東川町で農園を経営する男性(69)が道の産業用大麻栽培の免許失効の後も大量の大麻を保管していたとした大麻取締法違反で書類送検された問題で、平成26年~28年まで男性が取得した研究者免許を今年、男性の資格申請を取り下げたことの理由を道が「答えられない」と一部報道にあったことだ。
 役所は国民に真摯に向き合わなければ信頼を失うことを教えてくれた。不作為である。

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