時の話題 「原爆忌迎え」

 昨日は日光が強くジリジリした。そんな稚内の暑さと比べものにならない炎天下、6日には広島へ、9日には長崎に原子爆弾(原爆)が投下された。72年前のことである。
 日本はその後、人類史上最悪な原爆投下という非道をした米国と手を取り合い同国の〝核の傘〟の下、同国と同盟関係を結び、同国が実行したことを全て是認する形で強固ともいえる日米関係を築き、どの内閣も踏襲してきている。
 米国との同盟、そして追随型外交の是非は別として、国連加盟国による昨年の核兵器禁止条約の締結国として参加しなかったことは米国はじめ核兵器保有の国々が締結国にならなかった事とはいえ地球上唯一の被爆国としてあってはならないことで、安保条約とかのレベルでない人間としての義務、生命の尊厳に関わることであり情けなくなってしまう。
 たかが稚内の地域紙が―とかのことでなくこの72年間、一瞬にして亡くなった人、後遺症に苦しむ数十万人の被爆者の事を考える日本国民誰しも願っている核兵器のない平和な世界を―との心持をないがしろにするもので、米国追随の大国気取りもいい加減にして欲しいものだ。
 我々国民が希求するのは広島や長崎の悪夢のような地獄の惨状をこの世から無くすことであり、その意に沿って国政の舵を取っていってほしいものだ。
 大した見識も心持もなく決断する国益よりも、国民の心に準じた姿勢が求められており、それはそんなに難しいことでない。
 国民の気持ちを忖度すればいいだけのことである。

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