時の話題「高校の定員割れ」

 受験シーズンが始まり道内の公立高校の入学試験出願状況が発表され、宗谷学区では1学科も定員をオーバーした学校がなかった。稚高普通科は昨年まで6年連続し定員割れしていたことから1学級(40人)削減したにも拘らず120人の定員より14人少ない出願数となった。10人以上もの穴が開くというのはどういうことなのか。他の学区への出願が多かったのか。
 45年以上前のことを言うのも何だが、筆者が受験した頃は中学校段階での指導がきつくなかったためか、結構自由に受験できたので倍率はかなり高いものがあった。しかし定員割れの現況では余程学力が低い生徒を除けば全入に近い状況となり、そのため稚高普通科のレベルは総体的に下がり二極化が目立ってきているようなことを聞いている。
 成績の良い優秀な生徒は高校卒業後、大学や専門学校への進学で札幌などに流出するケースが多く人口減少の原因の一つになっているが、入学の最初の段階で少ないというのも問題あることで高校側の指導にも何らかの影響は出るだろう。
 商工高を稚高に吸収し生徒減を補おうとしたのに定員割れが何年も続くようだと、将来の間口減も予想され、普通科の定員80人ということもありえない話ではない。
 浜頓別高と枝幸高普通科が現在、定員80人で、こういったら何だが稚内も2町と同じような市勢を辿る可能性もあるわけである。
 3万人以上の人口があり今の定員が暫く維持されると信じたい。しかし今年の当初定員割れには関係者も危機感を抱いているのでないか。

コメントを残す