時の話題「二月如月」
「如月」 。陰暦2月の異称で、寒いので着る物をさらに重ね着する意とするのは誤りで、正しくは草木が更生する生更ぎの意がある。
暦の上とはなるが4日は二十四節気の一つ「立春」で、19日は「雨水」である。暦からはかけ離れている北の最果てに住んでいるのだが、厳しい冬から春に向かう胎動を感じられる月ということになるのか。
先週は政治と経済で激震が走った。甘利大臣の閣僚辞任と日本銀行のマイナス金利の発表である。甘利さんはTPPの大筋合意を成し遂げた功労者の一人で安倍内閣では屋体骨の一人であり、辞任会見の涙が彼の無念ぶりを物語っていた。
後任の石原伸晃氏は父君慎太郎氏(元東京都知事)同様、舌禍の多い御仁であり、更には経済を良く理解しているのか懸念される。
今年7月の参院選での衆院との同日選はないと明言する総理だが、同日選を心中奥深くで企図していたのは想定できることであり、その青写真も曇ってきたというのが現状でないのか。
日銀のマイナス金利は甘利大臣の翌日というタイミングであり、日銀と安倍政権が一緒になって日本経済の本格再生を目指そうとする意図を感じ、日本が良くなるためなら善しとするものである。
さて稚内はこの政治と経済の大きな潮流には関係ないように見えるが、政治・経済の弱い面は稚内など地方都市こそ影響が大きく出てくるので注視し、為政者、官公庁のトップ、経営者らは対応する必要があるだろう。
我々市民も世の動きに注意を払い遺漏なきよう努めたい。