時の話題「9月三水会」
8月はお盆の月で開かれなかったので2カ月ぶりの三水会には仕事の合間を縫った格好で工藤市長が代表幹事として挨拶。宗谷総合振興局の大崎副局長、稚内職安の森所長が会員スピーチをした。
市長の三水会出席は久方ぶりのことであり、8月あった大雨での土砂災害のことを気にしており9月議会の行政報告でも述べていたが、事後対策について手抜かりなく対応していくことを改めて話していた。
「宗谷の観光振興について」と題した大崎副局長のスピーチでは外国人観光客の、とりわけ一昨年あたりから急激に増えている台湾人観光客、そして枝幸町のうたのぼりグリーンパークホテルへのタイ人観光客の増加ぶりについてレポートを基に説明した。
平成23年度の訪日外国人客は1037万人に及び道内にも10%の100万人訪れており、波及効果も底固いものがある―という話を聞きながら配布された資料に目を通すと、終盤に「北海道を数回訪れているタイ人リピーターを対象に、北海道+(プラス)もう1カ国=サハリンの旅を提案することは一考に値する。将来的にサハリンまでの移動に稚内コルサコフ航路を使用すれば宗谷管内への波及効果は高くなるだろう」ということが書かれていた。
このレポートは6月にまとめられたものだが、現下の航路運航からの撤退を検討しているという報道からは相矛盾するものであり、おかしいのではないのか。
国際航路を運航する民間会社の、稚内市からの年間5000万円という助成がなくなる再来年以降の撤退が現実味を帯びる中、その報道以前に書かれたレポートとはいえ官公庁や経済界の代表者が集まる三水会で公けにするという姿勢は軽率のそしりは免れなかろう。
出先とはいえナンバー2の重職にある人が公けにするレポートではなく、この部分を削除するなりすべきだったであろう。
地位による職責を忘却してはならない。