時の話題「ショートカット」
3日の市議会総務経済常任委員会に臨場したところ、緑・富岡環状線改良工事の付帯工事としてエノシコマナイ川を切換えるショートカットについて甲論乙駁の議論が交わされた。
現在、シティやホーマックがある一帯で、そこにあるウエンナイ川をショートカットするという開発計画があり、当時、市主催の住民説明会は騒然としたことが思い出された。現在、副市長の達さんが所管課長だった10年ほど前だったろうか。
準用河川であるウエンナイ川の河川切換えは河川法に準じて住民への説明会開催など手順を踏んでいかなければならず、その第1段階ともいえる説明会が怒号で紛糾し収拾つかなく荒れたのだ。
結局、ショートカットせず別なやり方で開発行為は認められたが、ホーマックなど大資本店が進出して来ることもあって地元店はこぞって反対したものの、現実的には読者の皆さん御承知のように地方からの大きな資本のある店舗の進出は成就したのだった。
今回のショートカットについては以前のに比べると異質なものなのだが昔を知って質問する議員が言外に「また大型店が進出するのか、宅地化するのか」とする場面は興味深いものがった。
この環状線が供用したのは敦賀市政1期目の平成のはじめであり、それまで栄地区とこまどり地区は分断され遠回りしなければならなかった。供用後、禎心会病院や進出店舗によって稚内一の目抜き通りになり、混雑解消のため道幅を広げたり稚内大橋など橋の耐震工事を施さなければならなくなり、現道に沿って流れるエノシコマナイの河川切換えを余儀なくされショートカット工法を市が採用することにした。
大雨など自然が猛威を振るう中、河川の氾濫は常態化しており、エノシコマナイ川も上流部はいいが下流の被害が懸念されるとして議員はショートカットに反対しているのだが、昔を引きずっている主張もあり、失礼だが大変おもしろかった。