時の話題 「新庄劇場」

 北海道日本ハムファイターズの新監督に新庄剛氏(49)が就任した。この人、阪神、大リーグ2球団を経て2004年に日ハムに入団、06年に日本一となり退団した。
 成績も一流でとりわけ守備はゴールデングラブ賞10回受賞が物語るとおり超一流だったが、ド派手なパフォーマンスで記録というより記憶に残る選手ではあった。
 その新庄が日ハム監督になるのだから道民ばかりでなく野球界のボルテージは上がり就任会見では「監督ではなくビッグボスと呼んでください」と。何と人を食った男である。
 1、2軍の全ての選手を一回は1軍の試合に出場させると、スター選手は別にし、これまで段階を踏み1軍に上げてきた遣り方を変え埋もれた選手にもスポットを当てる起用法はハムのチーム内だけでなく他チームにも刺激を与えるだろう。
 ほらに近い言動をするのと反対に思うに選手個々には陰に陽に練習の虫になることを期待しているようだ。新庄さん自身、現役時代派手なパフォーマンスの一方、練習が終わった夜間、黙々と素振りを繰り返していたという事を聞くにつけ、益々その意を強くする。
 あの〝ミスタージャイアンツ〟長嶋茂雄さんが就寝中に閃いた打法修得のため、夜中に素振りをしていたと相通じるものを選手個々に求めている。
 筆者個人としては清宮幸太郎(22)=早稲田実業高出身=を何んとか1軍の主力選手に育ててほしいと願っている。
 ある意味、堅実な戦法を取った栗山野球から脱皮し度肝を抜く戦術を期待している。

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