時の話題 「終戦の日」

 どこかの日めくりに太平洋戦争が終わった「終戦の日」を「終戦記念日」と認めていたが、この表記は間違いだ。記念日というのは何かを祝すという意味合いが多分にあるので当たらない。ただ戦争が終わる事を国民が願い、その願いが通じたということでは記念日と称していいのだろう。
 柔道でも相撲でも柔よく剛を制すという痛快事はあるものの、日米開戦時の戦力分析では米国に比肩する国はなく、緒戦となった真珠湾攻撃は逸速く戦争を終わらせようとする山本五十六連合艦隊司令長官ら海軍の作戦があったとするが、時の総理東条英機総理ら陸軍幹部は中国を制圧し東南アジアへ進攻しようという野心を捨て切れず、連戦連勝の連合艦隊もミッドウェイ海戦を機に戦況は暗転してしまい、海路を絶たれた日本軍は南洋各島の日本兵に武器ばかりでなく食糧さえも届けることが出来ず、開戦前の海軍エリートのシミュレーション通り敗戦国になったというのが実態であろう。
 日本には〝神国〟という、ある意味、信仰にも似た志向がありモンゴル軍が攻めてきた元寇しかり、日露戦争での日本海海戦しかり通常有り得ない事が起こって戦勝してしまったという楽観論が陸軍ほか一般国民にも広がっていた。
 どうも今のコロナ禍での政府対処と似てなくもない。変異株のデルタ株が猛威を振るい感染爆発しているのに菅総理は緊急事態宣言を乱発し飲食業界を悪玉にするだけの対策しか打てず「ワクチンが進めば」と開き直る。
 豪雨もあり政府の頼りなさは極まれりだ。

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