時の話題 「ヤングケアラー」

 新型コロナウイルス感染症の治療に医療マンパワーが持っていかれ他の重篤な病気の治療が思うように行かないというのはマスコミにもあり、コロナ報道に時間・紙面を削がれ報道しなければならない事が疎かになっている。
 小欄もそうで、前々から今問題になっているヤングケアラーのことが延び延びになってしまい遅かりしながら書かせていただく。
 ヤングケアラーというのは病気などになった父母ら家族の食事など介護する中学・高校生で、全国的に17人に1人の中学生、高校生は24人に1人いると言われている。
 そのヤングケアラーの実態はというと仲々掴み切れない。学校の先生ら回りの人間が気付いても当人が「大丈夫です」と気丈に受け流してしまい実態解明の支障になっていることを、この問題に取り組んでいるNPO法人の代表者は指摘する。
 親などの介護をする子ども達には「誰かに相談するという発想がない」とも関係者は言っており、人知れず唯一人苦労している様子が目に浮かんでくる。
 当然の帰結として勉強は遅れ学校さえ登校できなくなり落ちこぼれて行く。
 ヤングケアラー解消に取り組む団体は相談する相手(スクールソーシャルワーカー)の存在の必要性を説くが、国や自治体に問題意識が薄く放置されているというのが実状か。
 教室に2、3人ということは稚内にもヤングケアラーがいることは否定できず、市など行政は実状を把握し手を打って行かなくてはならない。
 国の宝・子ども対策は待ったなしだ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です