暴風雪も2波3波 小中高は臨時休校に

 稚内地方は29日、急速に発達した低気圧の影響で大荒れの天候となった。暴風雪警報が発表され、全小中高の18校が臨時休校した。
 稚内地方気象台によると、日本海にある前線を伴った発達中の低気圧が東へ進んでいる影響で29日未明から非常に強い東風が吹いている稚内地方の正午までの最大瞬間風速は、宗谷岬で27・8㍍、開運22・5㍍、声問24・2㍍を観測。正午までの6時間で雪は7㌢降り、暴風により市内の至る所で吹き溜まりが生じた。
 暴風や高波により29日の利礼航路は全便欠航し、稚内空港発着の千歳便も欠航。JR宗谷線は特急、普通列車ともに全区間運休するなど交通機関に影響が出た。
 暴風雪警報は29日午前11時半過ぎ風雪注意報に切り替わったものの、午後にかけて冬型の気圧配置が強まる影響で大雪となる恐れがあり、多い所で30日午前6時までの24時間降雪量が40㌢と予想され風も15㍍以上と強く、吹き溜まりなどによる交通障害に注意を呼びかけている。
 29日午前、20㍍以上の暴風の影響で、ノシャップ1の道道抜海港線沿いにある外灯に取り付けられている電線が垂れ下がり、業者が高所作業車を使い張り直した=写真=。

「稚内の風に驚がく ノシャップ岬で観光客」
 29日午前8時半過ぎノシャップの恵山泊漁港公園にわっかない観光活性化促進協議会が運行する冬の周遊バスで個人旅行者が一人立ち寄っていた。
 道外から稚内に訪れたという30代女性は「飛ばされそうな凄い風が吹き、立っているのがやっとだった」と驚き、このあと宗谷岬に向かうことに「ここよりも更に強い風が吹いていそうですが、最北端の風を体験してみたい」と猛吹雪の中、バスに乗り込み向かって行った。

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