時の話題 「初場所終わる」

 コロナ禍の中、大相撲初場所が無事終えたのはいいが、初場所としてまた々々平幕力士が賜杯を手にした。平幕といっても前頭一枚目で三役寸前の番付なのだからアレヤアレヤの昨年までの初場所優勝とは違い、次の3月場所、5月場所で大関を狙う平幕優勝なのでこれまでとは趣を異にする。
 優勝した大栄翔は外連味ない突き押しと突っ張りでこの1年間、三役もしくは幕内上位におり上位の力士を脅かしてきた。立会は真正面から当たり変化をした相撲は一度も見た事がない。上位陣が突っ張りに恐れをなし電車道もしくは引き技をし墓穴を掘る。目付きよく侍を思わせる。
 突き押し一辺倒では今場所綱取りを目指した大関貴景勝同様、限界があり、解説の北の富士さんが言っていたよう北勝海(現八角相撲協会理事長・北の富士さんが親方をしていた時の力士)のよう四つ相撲を覚えていかなければ精々大関止まりで横綱は難しいか。
 来場所は2人の横綱は進退懸け出場しなければならないし、朝乃山、正代両大関は横綱への足掛りにしなければならないし、貴景勝の復活も待たれる。
 照ノ富士に関してはケガでもしない限り再大関はほぼ間違いなかろう。
 勝ち負けがつく世界は非情である。上に上がろうする力士がいれば他の力士は叩きにかかる。その艱難を乗り越えた者だけが凱歌をあげ横綱、大関という頂に立つ資格を得る。
 言ってみれば非日常の世界だからこそ我々好角家の心を揺さぶるのだろう。
 3月場所は14日から始まる。

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