時の話題 「軽挙なJR」

 週の始めと言っても小欄の原稿はだいたいが前日に書いているので本日分は先週土曜に執筆したもので、平日は緊張しているものの週末の心持は和らいでおり、また師走らしくない穏やかな天候も相俟って心はほのぼのしている。
 このような仕事を40年近くしてくると緊張感も慣れっこになってしまっているとはいえ週末での束の間の平穏は有難いものである。
 以前にも何度かあったが、執筆中、読者の方からJR北海道の運行と対応の仕方について電話があった。
 その簡略化した内容は5日㈯の読者コーナーの通りなのだが、ここで一番問題なのは本来4両に乗せる搭乗客を1両にし密状況を作ったという事である。それでなくても旭川では新型コロナウイルスでクラスター(感染者の集団)が発生しており、ぎゅうぎゅう詰めの状況下の御心配はただならぬものがあったであろう。乗客の半数はマスクもしていなかったと話していたので心痛たるや半端なものでなかったでしょう。
 仮にこの列車で感染者、それもクラスターが発生したらJR北はどう責任取るのか。密になった状況で稚内までの4時間の恐怖はただならぬものだったろうし、実際、電話をくれた翌日(5日)も体調が芳しくないと。
 公共交通というのは乗客を安心・安全に目的地まで運ぶことが使命である。その安心安全を蔑ろにするJR北の今回取った措置は、公共交通に対する意識欠如以外にない。全くもって不遜である。
 コロナでの経営悪化を喧伝するより乗客を大事にするという足元をしっかり見詰めよ。

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