現庁舎周辺が有望 稚内市新庁舎検討委開く

 今年度1回目となる稚内市庁舎建設検討委員会が20日午後、文化センターで開かれ、事務局の稚内市から新庁舎の建設候補地について災害対応や事業スケジュールなど総合的に判断した結果、現庁舎周辺が適しているとする案が示された。
 新型コロナウイルスの影響で今年1月21日以来の開催となった検討委員会には委員長の瀬戸口剛北大大学院教授ら10人が出席。前回の委員会で現庁舎周辺か中央商店街周辺とする案を示していた事務局は、庁舎位置に関し求められる機能と役割として①マチの顔②市民交流・活動拠点③地域活性化④防災拠点⑤市民生活支援のほかに新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえ緊急時の連携拠点として、周囲の公共公益機能等と連携し迅速に対応できる庁舎が必要だとし、建設場所は避難所として市役所と共に役割を担う文化センター、市立稚内病院などが連携することが重要であること、事業費や事業スケジュールの調整が比較的容易となることや国の起債の要件を満たす可能性が高いこともあって、事業をスムーズに推進できるとして、現庁舎周辺が候補地として適していると説明した。
 中央商店街周辺は再開発事業となり事業費の調整が困難となること、事業スケジュールが長引く恐れがあり実現するためのハードルが高いとした。
 委員からは「コロナや災害などで病院と災害対策本部(市役所)が近いということは重要」、「今の庁舎は耐震不足にあり建て替えを速やかに進めるべきで、計画的に建設を進めていくためにも現庁舎周辺が妥当」との賛成意見の一方、「現庁舎周辺では中央商店街への活性化に繋がらない」とする意見もあった。

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