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 高橋英生さんが存命の頃は偶に出掛けていた上勇知南部に先週土曜日赴き邑陶舎の穴窯本焼きの取材をした。
 舎主の舩木勲さんは学校の先生をしていた頃に陶芸を覚え平成4年に大硲牧場隣りにある離農跡に窯を設け稚内の陶芸文化を支えてきた。
 今回、舩木先生のお弟子さんの元市職員の河合哲さん(68)からメールがあり「是非、記事に」ということで出掛けてきたもので、午前10時前に着くと穴窯では煌々と燃え上がっていた。
 薪集めなど穴窯作りへの労力は並大抵の事でなく、河合さんらは今年、1カ月以上前から薪集めをするなど苦労していたが、河合さんの市役所時代の同僚である中澤敏幸さんが3月まで勤めていた稚内グリーンファクトリーの渡辺義範社長に木の手配を頼んだところ男気に富む渡辺さんが木片を大量に運び届けたのだった。
 陶芸の魅力について舩木、河合さん子弟は「前回と同じ出来映えにならないこと」と口を揃える。人生のように方程式が無く何度挑戦しても新たな気持ちでロクロで形づくりし灯油窯で素焼きし暫く寝かせ1200度までなった穴窯で焼き出来上がる作品を見る時が慶びなのだろう。
 芸術のゲの字もない当方にとって芸術家の辛抱強さと飽くなき挑戦心には敬服するばかりである。
 その道を極めるというのはしつこさと、どんな状況になっても諦めないという諦めの悪さだろうか。
 諦めの悪さということでは当方も有資格者だが極めるという探究心には欠ける。ただしつこさは人一倍ある。