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 春の叙勲受章者が発表され、稚内から元日本郵政公社職員の石動邦夫さん(71)=緑5=が郵政事業功労、保護司の高坂国隆さん(76)=港4=が更生保護功労で共に瑞宝双光章、元道職員の川島宏樹さん(63)=富岡2=が地方自治功労で瑞宝単光章に輝いた。
 礼文島出身の石動さんは、稚高卒業後、稚内市内の民間企業に就職。その後、昭和45年に稚内南郵便局に入局、平成6年稚内郵便局、平成8年、局長として南郵便局に戻り退職する平成26年まで局長を務めた。
 43年以上もの業務を振り返り「平成19年には郵政民営化されたことで体制が大きく変わり大変だったが、地域に根ざした仕事を続けることが出来た」と話していた。
 預貯金や発送業務など手作業から電子化された時代の流れを体験したことから「当時の南郵便局エリアは官舎が多くあり、電報で人事異動が殺到し忙しかったことを覚えている。物流も今のようなスピード感はなく、本道から本州へ荷物を送ると数週間かかっていたことがあり懐かしい」と語った。
 今回の受章は「身に余る光栄と感謝しております。上司、先輩、同僚の支えがあったからこその受章です」と話していた。 
 高坂さんは平成6年に先輩から誘われ稚内地区保護司会に入会。理事や南支部長、常務理事など歴任し27年から今年3月末まで稚内保護司会の活動拠点となる稚内更生保護サポートセンター長を務めるなど25年間に亘り保護司として犯罪や非行した人たちと定期的に面接を重ね更生に導いている。
 保護司を始めた時は何も分からない状態だったが、保護観察になった人に悩みなど聞き、寄り添う気持ちを大切に接してきたという高坂さんは25年間で苦労したことについて「1カ月間に3人の保護観察者を担当した時は、月に6回の面談を自宅で行い大変でした」と振り返ったが、保護司の遣り甲斐について「面談した時は互いの人生など話し私に打ち明けてくれ、無事に社会復帰してから手紙の遣り取りなどし元気に暮らしていることが分かると嬉しいものです」と話していた。
 今回の受章には「身に余る栄誉です。これもひとえに家族の支えと皆さんのご支援によるもので感謝しています。この栄誉に恥じぬよう日々努力していきたい」と述べていた。 
 昭和54年から稚内水試の北洋丸船員として奉職し、平成14年から甲板長を務めてきた川島さんは、新型コロナウイルスの影響で春の叙勲贈与式が延期されたことなど、昨今の状況を鑑み取材を辞退したが「長年、ともに務めてきた仲間たちに感謝したい」と話していた。

石動 邦夫さん

高坂 国隆さん