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 秋の叙勲受章者が発表され、稚内から海上保安功労で岩泉省三さん(62)=宗谷=、消防功労で大野秀樹さん(70)=上勇知=、統計調査功労で白井幸三郎さん(83)=緑4=の3人が瑞宝単光章に輝いた。
 稚内海保から自宅前にある宗谷漁港西防波堤に立つ灯台の管理を31年に亘って任されてきたことでの栄誉に岩泉さんは「海の安全を守るため当たり前のことを毎日続けてきただけですが、受章は嬉しい」と喜びを語った。
 20歳からタコ漁をし今も現役で海の男として働いている岩泉さんは、漁に出る前の午前3時前後に7㌔先沖合いまで光が届くという灯台の明かりが点灯しているかを確認することが日課。漁港から20㌔ほど先でタコ漁などする漁師が漁を終え港に戻る途中に見える灯台の明かりは我が家に戻ってきたことを実感する灯火となり「漁師仲間の大切な灯台なので、これからもしっかりと守り続けたい」と話していた。
 仕事一筋だが、1週間ほど前にホタテ漁をする息子に子供が生まれ「孫の成長を見守るのがこれからの楽しみです」と相好を崩していた。
 昭和52年に居住地の上勇知にある第7分団員になったのは当時勤めていた寺本幸男7分団副団長(のちの稚内農協組合長)の薦めによるもので団員を退く平成27年まで38年間で忘れられないのは17年前の平成14年6月29日に起きた稚内大火だった。出動の要請があり現場に到着するも近付ける状況でなく午後7時半頃に漸く消火活動に従事し翌朝の4時頃までかかったという。
 酪農地帯だけに収穫した牧草ロールが発火するなどのほか、7、8年前には上勇知地区だけが集中豪雨に見舞われるという水害があり民家の2階から住人を助けるという救助活動した中で、上勇知は郡部で本部の消防隊が到着まで時間がかかるので自分達が消火など活動することを肝に銘じていたという。
 叙勲には「身に余る光栄であり、自分一人で戴いたものでなく消防団の仲間、職場の上司、そして家族の支援のお陰です」と傍らにいた妻の厚子さんを見ながら大野さんは話していた。
 白井さんは、きょうもく(曲渕)で働きながら、30代から40年間統計調査員として国勢調査などの業務に携わ
ってきた。40年間の業務で「曲渕や沼川を中心に業務を行い、皆さんが協力的に接してくれたことにとても感謝しています」と振り返り「遠方の地域に足を伸ばした際は顔が知られていないため大変だった記憶がある」と苦労話をしていた。
 受章に当たっては「家族の支えは勿論、地域の方々の協力があり続けることが出来ました。立派な賞を頂いたことにとても感謝しています」と喜びを語っていた。

岩泉 省三氏

大野 秀樹氏

白井 幸三郎氏